クリニックからのお知らせ

■慢性腎臓病
【生活習慣病が原因の慢性腎臓病が急増】

腎臓は、腰の背中側に左右1個ずつある臓器で、
血液中の老廃物をろ過して尿をつくる働きがあります。
このほか、ホルモンを分泌する、尿の量を調節して体内の水分量を調整する
などの働きをして、体の内部環境を整えています。
1つの腎臓には、ネフロンという組織が100万個あり、
ネフロンは血液をろ過して原尿をつくる糸球体と、
原尿から必要なものを再吸収する尿細管で構成されています。
慢性腎臓病は、この糸球体の能力が正常な人と比べて60%未満にまで低下している病気です。
腎臓病には様々な種類がありますが、近年は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病が原因で
慢性腎臓病になる人が増えています。生活習慣病は、運動不足や脂肪分の多い食事など、
不摂生な生活を続けていると発症しやすくなります。このような生活をしていると肥満にもなりやすく、
肥満もまた、腎臓の機能を低下させる一因となります。つまり、生活習慣病の人が増えるにつれ、
慢性腎臓病の患者さんも急増しているのです。
さらに、慢性腎臓病になると、ほかの臓器にも悪影響を及ぼし、
心筋梗塞や脳梗塞を合併しやすくなるという面もあります。
腎臓は再生能力が低く、いったん障害されると、残念ながら元には戻りません。
進行するほど治療が難しくなるため、早期に発見して治療を始めることが重要になります。

【腎臓にダメージを与える高血圧】

腎機能の低下が高血圧を悪化させる要因にもなります。
なぜなら腎臓は、必要に応じて血圧を上げたり下げたりするホルモンを分泌したり、
血液中のナトリウム量を調整したりするなど、血圧を調整する働きも担っているからです。
つまり、高血圧になると腎機能は低下し、その腎機能の低下がさらに高血圧を招くという悪循環に。

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