クリニックからのお知らせ

■★夏の弱った胃腸★
暑いと食欲も落ちる、のど越しがいいからといってそうめんや冷や麦ばかりでは、
体力が持たない。かと言って冷たいビールと空揚げなどのつまみだけでは、
腹が出てしまうことにもなりかねない。夏やせに夏太り、どちらも生活の乱れを
言い表す言葉だ。そこで、酷暑で疲弊した体をいたわる食事と、腸内細菌叢に
ついて考えてみたい。この時期、食事に上手く取り入れてほしいのが発酵食品だ。
ヨーグルトやチーズを思い浮かべる人も多いかもしれないが、忘れてはならないのは
発酵調味料だ。味噌、しょうゆ、麹(こうじ)、ぬか床、コチュジャン、トウバン
ジャン、ナンプラーなど、昔から東アジアや東南アジアの食生活には欠かせない。
これらの食品には、独特の風味や味わいがあり、食欲をかきたててくれる。食わず
嫌いな人も、タイやベトナム料理などで使う魚醤(しょう)に挑戦してみてほしい。
発酵食品には、夏に乱れがちな腸内環境を整える働きもある。乳酸菌やビフィズス
菌などが腸内にバランスよくいると、栄養吸収を高めるだけでなく、下痢や便秘など
消化機器系の不調の改善にも効果があるようだ。中でも野菜のぬか漬けなどに含まれる
植物性の乳酸菌は、生きたまま小腸や大腸まで届くといわれる。植物性の乳酸菌は
小腸の免疫力を高め、大腸では腸内細菌叢の善玉菌を増やすという。さらに、野菜の
食物繊維は、乳酸菌など体に良い働きをする細菌のエサになる。熱いこの時期を乗り
切るメニューとしてお薦めは、豚肉と豆腐を、油少々と発酵調味料で味付けした料理。
例えば豚キムチやマーボー豆腐などが考えられるだろう。ミネラルのほか、スタミナ
作りに役立つタンパク質とビタミンB群を豊富に含む。甘酒やナタデココ入りの
ヨーグルトなどを試すのも良い。量は少なくとも毎日続けることが大切だ。

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