クリニックからのお知らせ

■★食塩と健康★
食塩のとりすぎによる悪影響の代表が高血圧です。食塩を過剰に取ると、
体内のナトリウム濃度を一定に保とうとして水分が増えます。その結果、
体内をめぐる血液の量と、心臓から送り出される血液の量が増えるので、
血圧が高くなります。血圧が高い状態が続くと動脈硬化がおき、脳卒中や
心筋梗塞、腎臓病などのリスクが高まると考えられています。食塩の
とりすぎによる高血圧の程度は、年齢や性別、肥満度、持病の有無などに
左右されます。中には、とりすぎても高血圧につながりにくい人もいるそう
です。ただ、食塩の取りすぎは、体内の酸化ストレスを招いたり、インスリン
の働きを妨げたりという別の影響があるといわれます。この結果、高血圧を
原因としない動脈硬化につながります。また、食塩が多い食習慣が、胃がんや
骨粗しょう症のリスクを高めることも知られています。日本人は毎日どのくらい
の食塩を取っているのでしょうか。2013年の平均摂取量は成人男性が11.1グラム、
成人女性が9.4グラム。まだ摂取過剰のようです。日本人の食事摂取基準の目標値
は、男性で8グラム未満、女性で7グラム未満とされています。世界保健機構(WHO)
のガイドラインは食塩相当量で1日5グラム未満を、日本高血圧学会は6グラム未満
をそれぞれ推奨しており、厚労省より厳しい目標を掲げています。ちなみに1日に
必要とされるナトリウムは食塩相当量で約0.5〜1.5グラムとされますが、通常の
食事で1日1.5グラムを下回ることはない。食塩摂取量と血圧の関係によると、摂取量が
少ない集団は、加齢に伴う血圧の上昇が小さい。今後地域で減塩に取り組める環境を
つくり、子ども時代に減塩の味を舌で覚えてもらうことが重要。

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