クリニックからのお知らせ

■★若年性認知症★
忙しくしくて大事な予定を忘れることは誰にでもある。ただ、働き盛りで
頻繁に起きるようなら、若年性認知症の疑いもある。18歳以上64歳以下で起きる
認知症を若年性と呼び、65歳以上の老年性と区別する。加齢に伴い進行すると
老化とは異なる。老年性ではアルツハイマー病によることが多い。一方、若年性は、
脳梗塞など脳血管障害によるものが最多で約40%次いでアルツハイマー病が約
25%とされる。病状には中核症状とそれによって起きる周辺症状がある。
?ついさっきのことが思い出せないほどの記憶障害?時間や季節、場所などが把握
しにくい見当識障害?考える速度の低下など理解・判断力障害?切符を自販機で買う
など、日常的な作業がしにくくなる実行機能障害などが中核症状だ。周辺状況では、
言葉がすんなり出てこず対人関係で不安を抱えたり、できないことが増えていく
ことに対し憂うつな気分が生じたり、時には物を置き忘れ「最近よく盗まれる」と
考えてしまうなどだ。早期発見が望ましいが、若年性は時に難しい。憂うつな気分や
不安、不眠といった症状は、うつ病等ストレス関連の病気と間違えられやすいからだ。
若いため、自分も周囲もまさか認知症のはずはないとの気持ちが働く。適切な診断を
受ける上で、第三者が見た当人の行動異変の情報は欠かせない。周りの人で物忘れ
などが目立つときは見守ってほしい。受診する際には、専門医がいる医療機関が参考に
なる。周囲にないなら、まずはかかりつけ医や産業医に相談を。信頼できる専門医に
つないでくれる。予防法の一つは、最多原因の脳血管性障害を防ぐ生活習慣を心がける
ことだ。

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