クリニックからのお知らせ

■★ピロリ菌の検査と除菌★
ピロリ菌の感染を調べる検査には、内視鏡を使う方法(迅速ウレアーゼ試験、培養法
顕微鏡)と内視鏡を使わない方法(尿素呼気試験、便中ピロリ菌抗原測定、血清ピロリ菌
抗体測定)があります。健康管理センターでは、感度と特異度が共に高い尿素呼気試験を
主に行い、胃カメラ中は迅速ウレアーゼ試験や顕鏡法にて検査しています。ピロリ菌感染症
の除菌療法は、いくつかの内服薬を組み合わせて行います。プロトンポンプ阻害薬と
いわれる胃薬と2種類抗生剤を組み合わせ、1週間内服します。(1次除菌法。成功率70%
程度)。失敗した場合には、抗生剤を変更して再度、1週間内服します(2次除菌法。成功率
90%以上)。ピロリ菌の除菌療法が成功した場合のメリットは、胃がんの危険性を3分の1
にできることです。ただし、除菌が成功しても胃がんの危険性がゼロになるわけではありませ
ん。綺麗な胃の人に比べれば胃がんの危険性は高く、年に1回の胃カメラによる検査は必要と
考えます。ピロリ菌の除菌療法のデメリットは、副作用が起こる可能性があることです。
ただし、多く見積もっても30%未満で、大半が下痢などの軽症です。皮膚に薬疹が出た場合
は即座に中止する必要がありますが、それ以外での軽症の場合は、1週間のみですから内服を
続けてもらうことがほとんどです。
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