クリニックからのお知らせ

■★肝嚢胞★
嚢胞は、肝臓以外の臓器でも生じることがある良性の腫瘍の一種で、基本的にはがんには
なりません。健診などで肝臓に水が入った袋ができていますねと指摘されることがあります。
そのような肝嚢胞は、20〜30人に1人の頻度で見つかり、大きさは様々です。多くの場合は
経過観察で大丈夫です。嚢胞そのものに症状はありませんが、複数できる多発性肝嚢胞や、
一カ所でも巨大な嚢胞になると、おなかが圧迫されます。そうなると、おなかが張った感じ
や痛みが生じることがあり、治療を検討します。おなかが張り出して見た目が気になる場合、
希望に応じて治療することもあります。治療法はおなかに針を刺してカテーテルで水を抜き、
薬剤を注入して、嚢胞内の細胞が再び水を作らないようにします。このほか、嚢胞につなが
っている血管を詰まらせて壊死させる方法もあります。こうした内科的な治療は、数日の入院
で済みます。その後は定期的に再発をチェックしますが、服薬などは特にありません。嚢胞に
穴を開ける手術や肝切除などの外科的治療もありますが、重要な血管をふさぐような一部の
重症例に限られます。症状を自覚してから主治医と相談し、治療するかどうかを含めて検討すれば
良いと思います。
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