クリニックからのお知らせ

■★がんの10年生存率★
国立がん研究センターなどの研究グループが19日に公表したがんの10年生存率は
がんと診断された全国の患者約3万5千人を10年間追跡して集計した数値だ。
公表された乳がんの10年生存率は80・4%。胃や大腸の生存率は5年以降、ほぼ
横ばいだが、乳がんは5年以降も同じ割合で下がり続ける。経過観察の年数は病院や医師
によって5年、10年と違う。やはり10年のフォローアップが必要。10年生存率では
がんの進行度合いごとの生存率も示された。ステージ1と4を比べると、胃や大腸では
90ポイント近く離れており、早期発見・早期治療の重要性がうかがえる。一方、前立線
では、ステージ3まではほぼ100%だが、転移のある4では4割以下。転移の有無が
生存率に大きく影響しているとみられる。今回のデータは、99〜02年に診断された患者
を分析した。あくまで十数年前のデータとして参考にしてほしい。今はがん検診を中心に早期
の発見・診断が進み、新薬も登場した。08年ごろから、新しい抗がん剤や分子標的薬が出て
きて、現在はもっと改善された数値になるとみられる。特に肺がんや大腸がんで期待できる。
10年生存率が15・3%と低かった肝臓がんの場合、C型肝炎やB型肝炎のウイルス感染が
原因になることが多い。現在はウイルスを排除したり抑え込んだりする薬があり、検査を早く
うければ、がんの発症を抑えやすくなってきた。副作用が少なく高齢の方でも使いやすい
飲み薬もある。がんに対する新しい治療や薬の治験も進んでいるので、希望を持ってほしい。
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