クリニックからのお知らせ

■★成人麻しん★
15歳以上に見られる急性麻しんウイルス感染症である。
潜伏期は通常1〜2週間であり、症状はカタル期(2〜4日)には38℃前後の
発熱、咳、鼻汁、くしゃみ、結膜充血、眼脂、羞明などであり、熱が下降した頃に
頬粘膜にコプリック班が出現する。発疹期(3〜4日)には一度下降した発熱が
再び高熱(39〜40℃)となり、特有の発疹(小鮮紅色班が暗紅色丘疹や、それらが
融合し網目状になる)が出現する。発疹は耳後部、頚部、顔、体幹、上肢、下肢の順に
広がる。発疹は耳後部、頚部、顔、体幹、上肢、下肢の順に広がる。成人患者では、
乳幼児に比して、咽頭痛の頻度が高い。回復期(7〜9日)には解毒し、発疹は消退し、
色素沈着を残す。肺炎、脳炎を合併することがある。secondary vaccine failure に
よる発症の場合は、発熱あるいは発疹がみとめられない等、非典型的な症状で発症し、
上記の症状はかならずしも満たさない場合が多い。ただし、感受性者への感染源となり得る。
検査所見としては病初期からavidity(親和力)の高い麻しんウイルス特異的IgG抗体が
存在し、麻しんウイルス特異IgM抗体の検出、ウイルスの分類、ウイルス遺伝子の検出等で
診断される。

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