クリニックからのお知らせ

■★アメーバ赤痢★
赤痢アメーバの感染に起因する疾患で、消化器症状を主症状とするが、それ以外の
臓器にも病変を形成する。病型は腸管アメーバ症と腸管外アメーバ症に大別される。
・腸管アメーバ
下痢、粘血便、しぶり腹、鼓腸、排便時の下腹部痛、不快感などの症状を伴う慢性
腸管感染症であり、典型的にはイチゴゼリー状の粘血便を排泄するが、数日から
数週間の間隔で増悪と寛解を繰り返すことが多い。潰瘍の好発部位は盲腸から上行結腸
にかけてと、S字結腸から直腸にかけての大腸である。まれに肉芽腫性病変が形成されたり、
潰瘍部が壊死性に穿孔したりすることもある。
・腸管外アメーバ症
多くは腸管部よりアメーバが血行性に転移することによるが、肝膿瘍が最も高頻度にみられる。
成人男性に多い。高熱(38〜40℃)、季肋部痛、吐き気、嘔吐、体重減少、寝汗、
全身倦怠感などを伴う。膿瘍が破裂すると腹膜、胸膜や心外膜にも病変が形成される。
その他、皮膚、脳や肺に膿瘍が形成されることがある。
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