クリニックからのお知らせ

■★消化管出血への対応2★
・下部消化管出血
緊急大腸内視鏡検査は急性あるいは亜急性に発症した腸病変に対して、
迅速に診断し適切な治療方針を行うことを目的としている。詳細な病歴を
聴取することにより、ある程度の鑑別診断をしながら内視鏡検査を行う。
血便の性状、血液の量、下痢の有無、患者背景の問診が重要である。
下部消化管の緊急内視鏡検査は消化管出血、腫瘍・炎症・感染症・腸捻転
などに伴う狭窄症状などがあげられる。とくに、多量の出血例と下痢を
伴う血便の症例は緊急内視鏡検査の適応となる。大量下血では憩室出血、
vascular ectasia 、急性出血性直腸潰瘍の可能性を考える。急性出血性
直腸潰瘍は脳血管障害など重篤な基礎疾患を有する患者に多い。潰瘍底に
露出血管を認めた場合、内視鏡先端の透明フードを装着し、この露出血管を
クリップで止血する。とくに、憩室出血では憩室を反転させて、粘膜障害を
確認して止血する。
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