クリニックからのお知らせ

■★大腸のスコープの種類と選択★
・柔らかいスコープの適応としては、高齢者や小柄な女性、腹部手術の既往や憩室
による癒着症例、苦痛を与えないようにする検診目的の使用、などがあげられる。
最近では、軽く腸壁に押し当てられただけでスコープが自然に曲がる受動湾曲機能を
有する先端部外径9.2mmの細径スコープ(PCF-PQ260 I/L)も市販されており、急峻な
屈曲部をもつ大腸においてスムーズな挿入が可能となっている。
・硬いスコープの多くは拡大観察機能を有するスコープである。硬いスコープは、
腸管のたわみに対する影響を受けにくいため、挿入時にスコープの直線化を保持
しやすくスコープのひねりや出し入れに対する追従性に優れる。しかしながら、
強い屈曲を有する腸管や癒着症例に対しては、軟らかいスコープに比べ挿入性が劣ること、
腸管の過伸展に起因する疼痛が生じやすいこと、無理な挿入による機械的穿孔のリスクが
高い傾向にあることに注意が必要である。最近では、手元の調整用リングを回転させ
挿入部の硬さを調整できる硬度可変式大腸内視鏡(PCF-Q260 AZIなど)が普及し、従来ほど
スコープの選択にこだわる必要はなくなりつつある。また、内視鏡治療や出血時の精査には
water jet 付きスコープが有用である。

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