クリニックからのお知らせ

■★Barrett食道★
本邦では2000年に食道下部の柵状血管端を食道胃接合部とし、そこから連続的に
円柱上皮が伸びる場合をBarrett食道と定義された。Barrett食道の内視鏡診断上もっとも
重要になるのが、食道胃接合部の同定である。本邦のBarrett食道の組織学的診断基準は、
食道内円柱上皮において、?食道固有線?扁平上皮島?粘膜筋板の二重構造のうちの1項目
の存在を満たすことが条件となっており、特殊円柱上皮の存在は必須ではない。
現在はBarrett食道の長さを診断基準に含めることはなくなったものの、慣例的に全周性の
部分が3cm以上のものをlong segment Barrett’s esophagus(LSBE)、3cm未満あるいは
非全周性のものをshort segment Barrett’s(SSBE)と定義される。本邦では、LSBEの頻度は
約3.0%であるのに対して、欧米でのLSBEの頻度は全人口の2〜7%である。LSBEにおいては
年率約0.5%の発癌率を認めることから、LSBEとSSBEは区別して論じられることが多い。
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