クリニックからのお知らせ

■早期発見に欠かせない検診
?乳がんマンモに長所と短所 40代は1割が疑陽性

マンモグラフィー(乳房エックス線検査)では40歳代の1割以上が陽精密検査となる。
このうち、がんがみつかる人は数パーセントしかいない。
検診はがんの疑いのある人を、少しずつふるいにかけて限定していくもの。疑陽性があることを理解して受けてほしい。
マンモの短所を克服しようと、厚生労働省の研究班は、40代の検診でマンモとエコーを併用して、
エコーとの有効性を評価する研究を進めている。
乳がんにかかる罹患率は米国では年齢が上がるごとに増えるのに対し、
日本では40代後半が最も多いという違いを指摘する。乳がんで亡くなる人は欧米では減っているのに、
日本はまだ増え続けている。40歳代も2年に1回、健診を受けて欲しい


?子宮頸がん

子宮の入り口の部分にできる子宮頸がんの検診は、「細胞診」が一般的だ。
細長いブラシで子宮頸部の細胞をこすり取り、顕微鏡で形を観察する。細胞の形で、がんや前がん病変かどうかを判断する。
早期の前がん病変の場合は、自然に消えることもあるので、経過観察する。
子宮頸がんワクチンでは防げないタイプの子宮頸がんウイルスもあるので、ワクチンを打った人も検診を受けた方がいい。
子宮本体にできる子宮体がんの検診も細胞診だが、子宮内部の粘膜の細胞を採取するのが難しく、
検査精度があまり高くないことなどから推奨されていない。
ただし、子宮体がんは早期でも症状が出ることが多い。「不正出血でみつかる子宮体がんの多くは早期。
月経期以外の出血や、閉経後の出血など不正出血があったら、すぐに産婦人科を受診して検査を受けて欲しい」
卵巣がんの検査は、膣から超音波検査機器を入れて行うが、健診をしても死亡率の減少効果がみられない
ことから推奨されていない。

?肺がん

国内で広く実施されている肺がん検診は胸部エックス線撮影だ。
これに加えて喫煙者は喀痰検査を受ける。
エックス線撮影で肺がんが見つかることもあるが、小さな病変の発見率は必ずしも高くない。
喫煙者などリスクが高い人は自費でもCT検査をお勧めする。

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