クリニックからのお知らせ

■★食道静脈瘤治療の適応と禁忌★
・治療の適応
1)出血所見を認める静脈瘤、すなわち、活動性出血およびフィブリン栓を認める症例
2)出血既往のある静脈瘤
3)非出血例でも静脈瘤形態F2以上もしくはred color sign(RC sign)2以上は出血のリスクがあり
予防的治療の適応である。なお、胃静脈瘤(孤立性胃静脈瘤)Lg-f、Lg-cf)に対する予防的治療の
可否は未だに結論が出ていないが静脈瘤上にRC signやびらん、潰瘍を認めるもの、F2F3の緊満したもの、
6ヶ月以内に急速に拡大したもの、は予防的治療の適応と考えられている。
・治療の禁忌
著名な黄疸(T-bil.4,0mg/dl以上)、低アルブミン血症(Alb2.5g/dl以下)、
血小板低下(20000/mm3以下)、全身出血傾向、大量の腹水貯留、肝性脳症、腎機能低下を
認める症例は原則、ELSの禁忌となる。やむをえず治療を要する場合には、腎機能への影響の
少ない治療法(食道静脈瘤ならEVL、胃静脈瘤ならcyanoacrlate系薬剤注入法)を選択する。
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