クリニックからのお知らせ

■子宮頸がん「型」を知ることによりウイルスのタイプでなりやすさに差
ウイルス感染で起こる子宮頸がん。20〜30代の女性で増えている。
ウイルスの型により、がんへのなりやすさに違いがあることが分かっている。
最近は、感染したウイルスの型を調べることで、早めの手術が必要か判断できるようになった。
感染しているのが、がんになりやすい型なら早めに治療をし、なりにくい型なら検査の間隔を
もうすこし空けてもいいかもしれません。
子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)に性的接触で感染してできる。
日本人女性の8割は生涯に一度は感染するといわれる。
大半は感染してもウイルスが自然に消滅するが、細胞が変形し、前がん病変ができることがある。
一部で、細胞の変形が大きくなり、がん化する。きちんとした統計はないが、子宮頸がんになる女性は年間約一万人といわれている。これまで日本では、軽度・中東度の前がん病変は経過を観察して、
がん化の兆しがみえたら治療するのが標準的だった。
一方、欧米では、中東度の前がん病変はほぼすべて手術している。
日産婦が今年2月に出した診療指針では、軽度・中等度のがん病変は、ウイルスの型を調べ、
型により治療方針を変えることを勧める、とした。治療方針は医師の裁量に任されるが、
指針では一例として、がん化リスクが高い型に感染している中等度の前がん病変はレーザーなどで治療するが3ヵ月に一度の検査で経過観察、それ以外の型は半年に一度の検査、とされた。
軽い前がん病変は、リスクの高い型なら3ヵ月、低い型は1年に一度の検査で経過観察としている。
ウイルスの型は、子宮頸部の細胞のDNAを分析して調べる。1回2万円。
5月から医療保険が使えるようになった。
出産前の女性で子宮頸がんが増えているが、子宮の入り口部分を手術すると流産や早産が増える。
ウイルスがリスクの高い型なら早く治療した方がいいが、低い型ならまず出産しても大丈夫という。
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