クリニックからのお知らせ

■★H.pylori感染症★

H.pylori感染率は胃潰瘍患者、十二指腸潰瘍とともに92〜99%と一般人口における
感染率約60%より高く、H.pylori陰性潰瘍は約3%のみである。H.pylori感染が消化性
潰瘍を引き起こす機序や、一部の感染者のみに潰瘍が発生する理由など十分に解明
されていない問題も多いが、消化性潰瘍の最大の原因であることは疑問の余地がない。
H2ブロッカー、PPIを用いた従来の胃潰瘍維持療法は、12ヵ月後における累積再発率
20%前後とする報告が多い。それに比べ、除菌治療後の胃潰瘍、十二指腸潰瘍の再発率は
著しく低い。除菌に成功すれば、潰瘍患者のQOLが改善するばかりでなく、医療費の削減
にも貢献する。したがって、消化性潰瘍患者の診断にあたっては必ず、H.pylori感染の
有無を検索し、菌の存在が証明された場合は積極的に除菌を行うべきである。
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