クリニックからのお知らせ

■★内視鏡的逆行性胆道膵管造影検査(ERCP)★

内視鏡的逆行性胆道膵管造影検査は、十二指腸内視鏡を用い、
直視下に十二指腸乳頭開口部より細いカテーテルを挿入し、造影剤を
逆行性に注入することにより膵・胆管をX線透視下に直接造影する検査法
である。膵・胆道疾患の画像診断としてのUS、CT(MRCP)では
得られないような重要な情報が得られることから、診断のうえできわめて
有効な検査法で、経乳頭的内視鏡処置にも用いられる。また、膵管より
直接採取された膵液や、膵管内ブラッシングにより得られた検体で、膵癌の
細胞診も行うことができる。適応は乳頭部を含む胆膵疾患で、特に診断の
ために膵胆管像が必要な症例である。侵襲の小さい他の画像検査法
(US、CT、MRCP)を行ったうえで、さらに悪性疾患との鑑別、治療法
の決定などの必要性に応じて行う。総胆管結石や閉塞性黄疸などに対する経乳頭的
内視鏡処置のためにERCPが行われることも多い。禁忌は、一般的な上部消化管
内視鏡検査の禁忌に加え、急性膵炎の急性期、慢性膵炎の急性憎悪期である。
胆石性急性膵炎では、胆石除去を目的に行われる。造影剤に対しアナフィラキシーショック
の既往がある場合は禁忌ではある。また、X線透視下で行う検査であるので、
女性では妊娠の有無も確認する。
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