クリニックからのお知らせ

■★食道・胃静脈瘤の内視鏡治療★
食道・胃静脈瘤は上部消化管出血の主要な出血源であり、大量出血では致命的となる。
出血時の緊急内視鏡による診断はきわめて重要であり、直ちに内視鏡的治療
(内視鏡的硬化療法:EIS)、内視鏡静脈結紮術EVLによって止血できる。専門医がいない場合は、
バルーン圧迫法(S-Bチューブ)で一時的に止血し、可及的に専門医のいる施設に
移送する。予防例は治療すべきかどうかの判定、すなわち出血の危険性がある静脈瘤の
判定が必要とされる。

適応
・出血・待機列は絶対適応であり、予防例ではF2以上の静脈瘤またはF因子に関係なく
red color sign 陽性の risky varices が治療の適応となる。胃静脈瘤(Lg)では
上記以外に、びらん、潰瘍を認めるものや急速に増大傾向のあるもの、あるいは食道静脈瘤
治療後に残存したLgや新生したLgがrisky varices と考えられている。

禁忌
EISの禁忌は、高度の黄疸、低アルブミン血症、全身の出血傾向、大量腹水貯留、高度脳症、
末期肝癌、腎不全、心不全などである。
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