クリニックからのお知らせ

■ ★肺炎球菌感染症★
市中で発症する呼吸器系感染症の起炎微生物は、ウイルスから細菌まできわめて
多岐にわたる。それらのなかで原因となる細菌として最も高い割合を示すのは
肺炎球菌で、急性中耳炎や肺炎の主たる起炎菌である。近年、再び肺炎が死亡原因の
第三位に浮上し注目されているが、その予防策としてわが国においてもワクチンの定期
接種化が本格的にスタートした。成人に対しても2014年10月から23価肺炎球菌
ワクチン(ニューモバックス)の定期接種化が予定されている。肺炎球菌は飛沫または
接触によりヒトからヒトへ伝播する。肺炎球菌は常在細菌の一面も有する細菌であるが、
ひとたび感染が成立すると菌のさまざま病原物質によって、病態が急速に進行するという
特徴を有している。免疫学的に未熟な乳幼児や加齢とともに、免疫機能が低下してくる
65歳以上の高齢者は、飛沫や接触による肺炎球菌の保菌には留意が必要である。また、
介護施設入所者においては、介護者を介した拡散もある。
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