クリニックからのお知らせ

■ ★カンピロバクター感染症★

カンピロバクターはわが国において最も重要な食中毒細菌の1つである。
通常、カンピロバクター属細菌は、家畜、野鳥や愛玩動物などの腸管内に
生息し、これらを直接、間接的に介してヒトへの感染源となる。特にニワトリ
での汚染率が高く、生あるいは加熱不十分な鶏肉が食中毒の原因となる。
カンピロバクターによる急性胃腸炎は、2~5日の潜伏期の後、下痢、発熱、腹痛
などの症状を呈する。血便を伴う場合もある。一方免疫力が低下した患者の場合、
腸管から侵入した菌が血行性に全身に広がり、敗血症、髄膜炎、心内膜炎や尿路感染
などの腸管外感染症をひき起こすこともある。消化管症状を示さず髄膜炎を発症した
報告もある。また、C.jejuniによる下痢発症後まれに四肢に力が入らなくなる、
ギラン・バレー症候群を発症することもある。

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