クリニックからのお知らせ

■軟水と硬水
すっかり日本人の生活に根ざしたミネラルウォーター。
だが、ペットボトルのラベルを見ればわかるように、
採取地や成分によって千差万別、奥が深そうだ。
まずは、その代表ともいえる、「軟水」と「硬水」の違いだけでも
しっかりと覚えておきたい。国内のミネラルウオーター銘柄は約700にのぼるとも言われる。
日本の水はいずれも、硬度が「60」未満の軟水である。
2006年の統計によれば、国産173品のうち、129品が硬度「60」未満。
世界保健機関(WHO)の定義でいう「中程度の軟水」(120未満)まで広げると、
95%にあたる165品が軟水だ。日本で採取する水はほぼ軟水と考えていいようだ。
火山国である日本の地層は花崗岩で水の浸水が速いうえ、山から海岸までの傾斜が大きいため、
沁みこんだ地下水の流れも速くなり、ミネラル分が浸透しにくい。
一方、欧州は石灰岩層からなり、兵陵地帯が多く傾斜もなだらか。
地下水がゆっくり流れ、ミネラル分をじっくり吸収する。
その結果、日本には軟水が多く、欧州の水は概して硬度が高い。
また統計では、日本のミネラルウォーター市場に占める
輸入品の割合は、数量ベースで16・6%しかない。
輸入水で多く売れているのが日本の水に近い軟水ブランドである。
日本人の味覚でおいしいと感じる水は結局、軟水と言えるのではないか。
軟水は、日本料理と手を携えながら、食文化の伝統をつくってきた。
素材の味や香りを引き出す抽出力にすぐれ、昆布やかつおダシにもぴったり。
炊飯にも適している。一方、フランス料理などで肉を煮込むには、
アクが抜け、軟らかい肉に仕上がる硬水がいい。
フランスやイタリア料理に親しむ若い人には、ペリエ(フランス産、硬度415)、
サンペレグリノ(イタリア、硬度667)など微発泡系の硬水はむしろ身近だ。
輸入品を買うのはホテルやレストランが多いが、美容や美肌、健康、便秘改善や
ダイエットのサポートにという女性にも多い。
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