クリニックからのお知らせ

■食欲の秋 肥満防ぐには?
いうまでになく肥満の原因は食べすぎにある。
一日に体が消費するエネルギーよりも多くを取れば、
余った分が体脂肪に蓄積される。これまで脂肪組織は
単なるエネルギーの貯蔵場所だと考えられてきたが、
どうやらもっと重要な役割を果たしているらしい。脂質代謝の改善は
肥満やメタボリック症候群を防ぐ新たなアプローチとして注目されている。
例えば、私たちの体には昼と夜を区別する体内時計の機能がある
ことはよく知られているが、脂肪細胞に置いて時計の働きを担っている
遺伝子に注目し、脂肪細胞の役割を解明した。
この時計の働きによって、脂肪細胞は昼間の活動時間には脂肪を分解して
エネルギーを供給し、夜間は余っているエネルギーを脂肪として蓄積している
全身のエネルギーのコントロールに脂肪細胞はより積極的な役割を果たしていたのだ。
よく、夜遅く食事をすると太るといわれているが、それもこの機能で説明できるという。
さらに時計遺伝子を壊したマウスでは血糖値を下げるインスリンの働きに
異常をきたすことを発見されそれをきっかけに、体内時計とメタボリック症候群に
関する大規模な調査に取り組んだ。その結果、夜間の区別のない不規則な生活をしている人ほど
メタボリック症候群を発症しやすいことが明らかになった。
肥満予防には、早寝、早起き、朝食をしっかりたべるなど規則正しい
生活をして、体内時計の働きを高めることが何より大切である。
活動時の脂肪の燃焼に自律神経が重要な働きをしていることも分かってきた。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、活動中は交感神経の働きが活発になる。
脂肪細胞にある「β3受容体」は、交感神経の刺激を受けて脂肪分解などを進めるため、
機能の低下が脂肪蓄積の原因になる。
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