クリニックからのお知らせ

■舌の異常
舌は見た目で異常に気づきやすいだけでなく、全身の状態を反映しやすい臓器でもあるようだ
正常な舌の表面は「糸状乳頭」という小さな突起で覆われている。
突起が太く長くなったり、その隙間に食べ物のかすや細菌などがたまったりして
白っぽく見えるのが「舌苔」だ。色や付き方は唾液の量や食事で変わる。
舌苔が気になる人は、専用ブラシなどで舌を傷つけないように手入れする。
ただ、それよりも、舌の色や炎症がないかに気を配りたい。
舌が赤くつるっとした状態が続くときは、貧血の可能性が高い。
舌縁の一部が腫れて潰瘍や出血があるとがんの疑いがある。
一方、見た目に変化はなくても生活の質に大きく影響するのが味覚の異常だ。
甘み、塩見、酸味、苦味、うまみを正常に感知できない状態を味覚障害と呼ぶ。
症状は人によってさまざまだ。何を食べても味が薄いか、まったく味がしない人もいれば、
食事をしていないのに苦さやしょっぱさを感じる人もいる。
何を食べてもまずい、実際とは違う味に感じるといった例もある。
やけどなどの外傷や神経の異常よりも、味覚を感知する細胞の生まれ変わりに
必要な亜鉛の不足が原因のことが多い。ストレスが要因になることもある。
亜鉛不足による味覚障害はおもに、持病の薬の影響による薬剤性、
腎臓や肝臓などの機能障害が原因不明の突発性に分かれる。亜鉛を含む薬を飲んで治療する。
突発性、心因性、薬剤性がほぼ同じ割合で、合わせて半数を超えていた。
見た目や味覚に異常はないが、舌がピリピリと痛む人は、舌痛症かもしれない
患者は几帳面な性格や、がんなど病気への不安が強い人、中高年の女性に多いという。
歯や詰め物があたって舌が痛いという人が多いが、実際にこれらが原因で舌が痛む例は少ない。
歯科心身症が専門の医師を受診してほしい。
Topページに戻る