クリニックからのお知らせ

■★サプリ依存にご用心★ ?
国立がん研究センターは1990〜2006年にかけて、
40〜69歳の男女約6万3千人に、5年間あけて2回のアンケート方式で実施した。
週に1日以上、最低1年間、何らかのビタミンサプリを摂取した女性は、
まったく摂取したことのない女性に比べ、がんになるリスクが17%高かった。
ビタミン剤の影響は捨てきれないが、これが原因でがんになったかどうかは
この調査ではわからない。がんになった女性は喫煙者だったり、太り気味だったりと、
そもそもがんの発症リスクを上げる要因を持つ。体の不調を改善するために飲み始めた
人にがんリスクが高かったとみる。健康食品の摂取量はどの程度が適切なのか。
多くの商品には1日の目安量が書かれてあるが、医薬品とは違い明確に人体に
与える影響を確かめた上での限度量を記しているわけではない。
有効性のみをうたうケースがほとんどで一般の食品と異なり満腹感も無い。
知らず知らず過剰に摂取する点が危険だ。

適正量を調べようという研究がようやく始まった。
リンや鉄の摂取量と遺伝子の働きとの関連性を調べてみると、
鉄の摂取量を巡って不足すれば貧血を起こすが、肝臓の悪い人では日常の摂取量ですら
悪化させるということが問題になりつつある。
まだネズミでの実験段階だが、栄養学的には問題ないいわれてきた量の10倍程度になると
「肝臓の遺伝子の働きが変化していることが分かった」という発表もあった。
サプリ愛用者は、成分情報と製品の効果を混同していることが多い。
例えば、ビタミン入りと書かれているだけで、体にいいと考えてしまう。
どれだけはいっているのか、入っているのはビタミンだけか、
などを気にかける人は少ない。
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