クリニックからのお知らせ

■★糖尿病防ぐ食事療法★ ?
糖尿病の食事療法では、摂取したカロリーの制限や栄養バランスが重視されがち。
最近の研究や調査から、それだけでは不十分なことがわかってきた。
血糖値を急激に高めないためには、食べ物の種類とともに食べる順番や
噛む回数などの食べ方も大切だという。医療現場ではこうした視点を取り入れた
食事指導が広がる兆しをみせている。要は、野菜のおかずを先に食べ、
ご飯を最後にするだけです。
現在広く利用されている食事療法は、患者にとって面倒なことが多い。
身長や体重、血糖値の状態から1日当たりに摂取できるカロリー量の目安を
1200キロ〜1800キロカロリーときめ、食材ごとに決まっている
カロリーを計算しながら献立を考える。栄養士の指導を受けながら
最初は目安にかなった食事ができても、次第におっくうになり続かなくなる。
再び血糖値が上昇して診察を受けに来る患者が絶えなくなる、
継続ができる方法が一番、野菜を多めに取る食事指導をヒントに、
食べる順番に注目した。最初に野菜やきのこ、海藻などのおかずを
5分くらいかけて食べきる。続いて肉や魚、大豆などたんぱく質のおかずに移り、
最後にごはんやパン、麺類などの炭水化物をとる。
この食事療法が食後の血糖値や血糖値調整ホルモンであるインスリンの分泌量に
どんな効果をもたらすか調べてきた。
わかった利点は二つ。一つは、カロリー量が同じでも野菜を先に食べるだけで、
炭水化物を先に食べる場合より血糖値の上昇を抑えられ、インスリンの分泌量が
少なくて済む点だ。野菜に含まれる食物繊維が、炭水化物の分解を緩やかにし
小腸からの糖の吸収を遅らせているとみている。
もう一つは、継続しやすく効果も持続する点だ。カロリー制限中心の食事療法は、
1年継続できる患者は約3割にとどまったが、食べる順番を変える療法では
98%の患者が1年継続できた。さらに94%の患者が2年継続し、その93%の人に
血糖値の改善効果が確認できた。野菜の目標摂取量は1日当たり約400グラム。
朝昼晩に分けて食べれば決して難しくない。糖尿病対策の思い切った方法で、
他の医療施設でも同じような効果を出せるのか検証はいる。
血糖値の変動を健康な人に近づける有望な療法になる。
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