クリニックからのお知らせ

■★CKDと高血圧★ ?
CKDとはどのような病気なのか
腎臓の機能が慢性的に低下している状態のことで、
具体的にはたんぱく尿がでているか、腎機能低下の指標である
GFR値(糸球体ろ過量)が60未満か、このいずれかまたは両方が3ヵ月以上続く状態を
CKDといいます。日本では、日本慢性腎臓病対策協議会J-CKDIを設立して、
国民への啓発活動を行っています。ポイントは、
?進行すると透析に移行したり、脳卒中や心筋梗塞といった心血管疾患を引き起こす
?わが国では、約1300万人と成人の8人に1人が罹患している
?適切な治療をすれば治癒が可能である、の3点です。
腎臓の病気は、悪化すると腎不全になって透析が連想されますが、脳卒中や
心筋梗塞の危険性もあります。CKDは重症度でステージが1〜5まで分けられ、
重症の4か5は透析に移行する例が多いのですが、それより早期の3くらいだと、
むしろ心血疾患で死亡する例が多くなります。腎機能が低下すると血液中の
酸化ストレスなどが増加し、血管を障害して動脈硬化を起こしやすくすることが日本だけでなく
世界的な研究で明らかになっています。

*健診でたんぱく尿が出ていたら医療機関を受診

CKDを見つけるにはどうしたらいいのか。
健康診断を受け、たんぱく尿が+(陽性)になっていたら、
かかりつけ医を受診することをお勧めします。ただしそれだけでCKDというわけではなく、
一過性の場合もあるので医師はたんぱく尿のより詳しい検査を行い、
さらに血液中のクレアチニンという物質の数値からGFR値を算出して
60未満かどうかを確認します。そのほか、病歴や血圧、
糖尿病などの状態を見て総合的に判断します。
そこで異常があると判断すれば、腎臓の専門医を紹介してくれます。
なお、仮に腎機能に影響が無くても、高血圧や糖尿病と診断された場合は、
それをしっかり治療することがCKD予防にも大切です。
高血圧、糖尿病、また肥満は、CKDのもっとも大きな危険因子であることが
疫学調査から明らかになっています。これらは相互に関連し合って
悪循環をおこし、いずれも原因に生活習慣が大きく関わっていることから、
CKDも生活習慣病の一つといわれています。
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