クリニックからのお知らせ

■★ペット感染症★
イヌやネコと室内で一緒に暮らすのは、
今や珍しはなくなった。家族同然だからこそ、イヌヤやネコから
人にうつる可能性のある感染症を知ることは大切だ。
ペットと生活する上でしっておいた方がいい病気の代表格を挙げた。
どちらとも、イヌやネコは常在菌としていることが多いが、
人にはほとんどいることはない。
数年前、ネコ2匹といつも寝室で一緒に寝ている女性を50か月間、
毎月モニターし、女性ののどの粘膜を調べたところ、
50回中25回、片方のネコの口から検出されたものと同じ遺伝子を持つ
パスツレラ菌が分離されたという。ビデオには、深夜、何度もネコに
口など顔をなめられている映像が映っていた。
だからといって、過剰反応する必要はない。
イヌやネコがいるおかげで散歩にいったり、癒されたりする効果もある。
予防の知識を身に着けて、実践してもらえばそれほど怖くないとおもわれる。
人の皮膚に菌が付いたから、感染症を起こすわけではない
パスツレラ症やカプノサイトファーガ感染症で一番注意しなく
てはいけない場面は、かまれり、ひっかかれたりして
皮膚に傷ができたときだ。傷口から菌が体の中に入り込み、
傷口が化膿したり、腫れたりする局所的な感染症を引き起こす。
まれに全身の感染症を起こす。ある症例ではイヌに指をかまれてから
4日目、脚に紫班がでて受診し、敗血症性ショック状態だった。
2日目からあった熱も下がっていた。病院では抗菌薬を投与した。
血液を培養して検査したところ、カプノサイトファーガの菌がみつかった。
一般の人が感染の有無を判断することはできない。
傷口が小さく、ペットに情が移っているから、受診が遅れがちに
なりすいともいわれている。
糖尿病や肝臓の病気を持った人は重症化リスクが高い。こういう人たちは、
細菌感染症から体を守る生体防御機能が一部低くなっているためだ
だからこそ、まれにある全身の感染の兆候である、熱や経験のないような寒気、
ふるえが止まらないといった症状を待たずに、皮膚が傷つくようなかまれ方を
したときは、全例、病院に行った方がいい、外科系のかかりつけ医を受診し
かまれたことを説明するのが重要だ。
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