クリニックからのお知らせ

■★ヘルペス感染症★
最近、帯状疱疹(ほうしん)などヘルペス感染症の患者さんが増えている。
ヘルペス感染症は、水痘・帯状疱疹ウイルスによるもので、
侵入経路は鼻や口から上気道または消化官へと入り、血液を経て神経や
上皮に達すると考えられる。水痘は潜伏期間が14日程度。軽い発熱から始まり、
口の中の粘膜に湿疹ができることもある。小さな水泡の中心部は凹み、
やがて痂皮などができていて7日以内に治ることが多い。
舌や口唇粘膜にできることもある。
帯状疱疹は、脊髄とその神経の支配する領域に帯状に発疹が広がることから、
こう呼ばれ、眠れないほど激しい痛みも伴う。内臓にも罹患(りかん)する。
潜伏期間は7〜14日。紅斑(淡紅色の発疹)で始まり、兵疹(盛り上がった発疹)・小水疱・
出血性の小膿胞(うみがたまった水ぶくれ)・痂皮へと変化して2〜3週間で治癒する。
高齢者は神経痛が数か月以上続くこともあり、発疹の場所によっては腕が上がらなくなったり、
呼吸しずらくなったりすることもある。発疹の治療はもちろん、
痛みに関してもしっかり治す必要がある。VZウィルスの初期染で水疱を発症し、
一端治った後、何年もたってから帯状疱疹となって再発することもある。
発疹の局所には石灰酸亜鉛華リニメントと呼ばれる塗り薬を丁寧に何度も塗ったり、
神経痛を伴う場合は、消炎鎮痛剤を内服したほうがよい。
抗ヘルペスウイルス剤は日に3日とか5日とか指示通りに、きちっと服用することを薦める。
ひどい水疱や痛みを伴う場合は早めに点滴治療すると治癒を早める。
大切なことは、早期の診断と治療。さらに、しっかり治さないとすぐに再発したり、
痛みが残ったりしてしまう。胸の帯状疱疹は、発疹が出ると比較的判断しやすいが、
潜伏期間には痛みを繰り返し、肋間(ろっかん)神経痛や狭心症と間違って必要以上に心配する人もいる。
医師は、小さな紅斑でも、帯状疱疹の多くの病気の可能性を見捨てないように注意する。
患者さんはカロリーの高い食事を取りながら、体力を回復して治しましょう。

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