クリニックからのお知らせ

■★突然の激しい胸痛★
突然激しい胸痛と呼吸苦を訴えて倒れた。幸い迅速な処置ですぐに救急車が到着。
救急隊員も尋常でない様子に素早く、大学病院を手配。
搬送直後には「解離性大動脈りゅう破裂」の診断を受け、30分後には手術
を開始し、一名を留めた。胸痛は原因によって症状が異なるが、
狭心症や急性冠症候群(不安定狭心症や急性心筋梗塞)のように
心筋虚血による胸痛は、ずきずきと痛む疼痛(とうつう)を感じる。
心臓発作では、まったく異なる部位に痛みが表れる放散痛も起こる。
胸痛を示す疾患には、循環器疾患(狭心症、急性冠症候群、急性心膜炎
、急性大動脈りゅう破裂など)、肺・胸膜疾患(急性肺塞栓症、胸膜炎、肺炎)など、
消化器疾患(食道けいれん、食道破裂、消化性潰瘍など)、
神経・精神疾患(心臓神経症、うつ病など)がある。
胸痛を感じたら、まず、胸痛の症状(刺すような痛み、チクチクするような痛み、
圧迫痛、激痛など)、強さ、部位、持続時間、発症の時間帯、何をしている時に起きたか、
合併症状(冷や汗、吐き気など)の有無を詳しく医師に告げよう。
急性冠症候群の放散痛は、心窩部(しんかぶ、みぞおちあたらり)や左右の季肋部()きろくぶ、上原部)
が多いが、狭心症は放散痛は少ない。胸痛の持続時間は、狭心症は15分以内。
20分以上の冷や汗を伴う胸痛は、急性冠症候群を疑う。
解離性大動脈りゅう破裂は突然の激痛や冷や汗を伴い、背部や腹部へと症状が進んでいく。
寝た姿勢では疼痛が増す。心臓発作はいつ襲ってくるかわからない。
救急車を待つ間、救急箱にあるニトログリセリンなどの舌下錠やテープ、
さらにアスピリンなどをかみ砕いて服用するのも良い。
胸痛が持続する場合は、5分で3回まで舌下錠を投与してもよい。
たとえ痛みが軽減しても、救急車の到着を待ち、しっかり診断を受けることが大切だ。
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