クリニックからのお知らせ

■★花粉症の治療について★
花粉症は中高年で発症した人の5%程度で、自然治癒します。
これは発症に遺伝が関係していないからだと思われます。
一方で30歳代以下で発症すると、日本に住み続ける限り、
少なくとも70歳くらいまでは、なかなか治らないでしょう。
根治療法もあります。抗原特異的免疫療法(滅感作療法)と呼ばれる治療法です。
花粉の抽出量を注射して、花粉抗原に徐々に慣らし免疫を元の状態に戻していきます。
最近の調査では80%以上の患者が、軽症か無症状におさまったという報告があります。
この治療法のやっかいな点は、急性のアレルギー反応が起こる危険があることです。
このため花粉の抽出液の量は、徐々に増やしていきます。
2年以上にわたって毎月注射を受けるため、通院回数が増え、患者への負担が課題となっています。
そこで、新しい方法として舌下免疫療法の臨床試験が始まっています。
花粉の抽出液を舌下に2分間ふくんでもらいます。その後は、飲んでも問題はありません。
従来の注射と違って痛くありませんし、通院回数を減らすことも期待されています。
免疫機能を活用した治療方の開発がなされています。安全で効果の高い方法を確立するには、
もう少し時間がかかるでしょう。
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