クリニックからのお知らせ

■★暑い日の運動に手製飲料★
これから夏に向かって気温が高くなると、熱中症などによる脱水症状が心配になる。
汗のかきすぎはもちろん、子供の下痢や嘔吐は要注意だ。体の水分だけでなく、
ナトリウムやカリウムといった塩分も失うからだ。
脱水症状を起こして病院へ運ばれると、これまでは点滴で失った水分やイオンを補給していた。
今では、経度もしくは中程度の脱水なら、口からイオン入りの水を飲ませる
「経口補水療法」が一般的になっている。点滴だと針を刺すので医師や看護師が処置しなければならない。
一方、経口補水療法なら、やり方を教われば、母親などが自宅で手軽にできる。
「飲む点滴」とも呼ばれ、医療設備の整備が遅れている発展途上国向けに、世界保健機構(WHO)も推奨している。
では、激しい運動などで汗をかきすぎて脱水症状を起こした場合も、水を飲めばいいのか。答えはそうではない。
イオンも失っており、その補給も不可欠だ。では、スポーツドリンクを飲めば、ということになるが、
普通の場合はよいが、急な脱水症状を起こした場合は違う。やはり経口補水療法が必要になる。
というのも、経口補水液(ORS)は吸収をよくするために、ナトリウムの濃度を少し上げ、
糖(ブドウ糖など)の濃度を低めにしてある。一般のスポーツドリンクは逆になっている。
WHOは1975年に主としてコレラの治療向けにORSのガイドラインを出しており、
10年ほど前にはORSの基準を作った。日本では2004年、大塚製薬の「オーエスワン(OS‐1)」
が認可されたのが最初だ。WHOの基準よりもナトリウム濃度が3割ほど高く、
小腸から吸収されやすい。脱水症状が出てからの治療にはORSが適している。
では、暑い日に運動をするときに脱水を予防するにはどうすればよいのか。
スポーツドリンクを用意するのも一手だが、やはり手作りのものを準備したい。
よく「水に少々の砂糖と塩を加えたもの」といわれるが、水、1?に砂糖を小さじ4杯、
塩(食塩)が半杯が目安という。これに重炭酸ソーダ(重曹)を少し加えると、
水分の吸収がさらによくなるとされる。
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