クリニックからのお知らせ

■★腸内の細菌バランス★
湿度の高い季節を迎え、住宅内の水回りカビ対策と食品衛生に悩ましい毎日だ。
洗剤や漂白剤、食酢などを活用してこまめに手入れを続けることくらいしか思い浮かばないが、
いずれにしても手間のかかる作業だ。さらに体もこの時期は慣れない急なあつさと湿気で、
体力の消耗や食欲の不振を招きやすい。お腹の調子が今ひとつという経験をしている人も多いことだろう。
食物が原因で起きる中毒を防ぐために一定温度まで加熱して食すという対応は、
洋の東西を問わず変わらない調理の基本といえるだろう。一方で、新鮮な生の魚介類を刺し身で食べたり、
生野菜を食べることも日常的。このためお腹の中、つまり腸内を常に良好な状態にしておくことも必要になる。
注目したいのが体内環境を整える働きをする「プロバイオティクス」と呼ばれる菌や食品だ。
腸内の細菌バランスである「腸内細菌叢」を良好に保つことが、疾病予防などに良い影響を及ぼすことが分かってから、
食物摂取による健康法が急速に脚光を浴びてきた。腸内細菌叢を良好に保つ事で、下痢や便秘を防ぐ
整腸作用の促進や、血液中のコレステロール濃度の低下、免疫力の強化、アレルギーの低減、
がん予防などに好影響があったとする報告がある。中でも生きたまま腸まで届くとされる乳酸菌を用いて作られる
発酵乳や乳酸菌飲料は、身近なプロバイオティクスとしてこどもからお年寄りまで幅広く支持されている。
乳製品が並ぶ棚をじっくり見ると、使用されている乳酸菌がアルファベットや番号で容器に
明記されている商品が多いことに気づくだろう。ここ数年、こうした商品の数は格段に増えている。
ただし、これらの商品のエネルギーは、低いものから高いものまで様々。例えば、低脂肪あるいは無糖の
カップ入りヨーグルトは、商品によって一個当たり35〜120??程度と幅があり、摂取カロリーに注意が必要。
また最近の報告では自分と相性のよい乳酸菌を見つけ出すことも大切といわれる。
どのメーカーの商品が自分の体調を維持してくれるのか、数日試食して様子を見ることも必要のようだ。
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