クリニックからのお知らせ

■★マイコプラズマ肺炎★ ?
マイコプラズマという細菌による肺炎の続いている。
昨年夏から冬にかけて大流行したが、現在も患者数は例年の2倍弱で推移している。
これまで使用してきた抗菌薬が効かないケースも増えているので、医師と相談しながら
適切な治療を受けるようにしたい。39度の熱と軽いせき、自宅近くの診療所で
抗菌薬などを処方してもらっていたが1週間しても熱が下がらなかった。診察にて顔色が悪く、
全身がだるい。胸のレントゲン写真を見たところ、肺にすりガラス状の影があった。
血液検査なども合わせ、マイコプラズマ肺炎と診断できる。入院し、別の抗菌薬など
を投与したところ、半日で熱が下がり、状態が回復した。処方したのはマクロライド系と呼ぶ薬。
この薬が効かないということは、耐性を持ったマイコプラズマによる肺炎だと考えられた。
後で病原体を詳しく調べると、やはり耐性菌だった。昨年夏以降、マイコプラズマ肺炎の入院患者が急増し
例年は年20〜30人程度なのに対し、10月からは1ヵ月間だけで20人を超えた。
今年に入り減っているが、まだ例年を上回っている。マイコプラズマは肺炎の原因となる
一般的な細菌で、発熱した後にせきが続くのが特徴。鼻水はほとんど出ない。
小学校や幼稚園などで集団感染しやすく、子供の肺炎の原因では最も多い。
ただ、大抵は軽症で済む、感染しても発症しないケースも多い。
予防用のワクチンは今のところない。これまで日本では夏のオリンピックの年と
同じ4年に1度、大きな流行があったが、その傾向は1988年を最後になくなっていた。
マクロライド系の良く効く薬が使えるようになったためだ。しかし、特定の抗菌薬の
使用が増えると耐性菌も出現しやすい。昨年からの流行がやまず、今年はオリンピックと重なった。
耐性菌は2000年ごろから少しずつ増加。10年ごろには約60%が耐性を持ち、
11年には85%を超えた。耐性菌の場合は、テトラサイクリン系やニューキノロン系と
呼ぶ薬を使わないと治らない。一般的な病気であるマイコプラズマ肺炎だが、
早期に確定診断するためには専門の設備などが要る。診療所などの医師は、
症状やレントゲン写真などから原因を推測し薬を決めているという。
Topページに戻る