クリニックからのお知らせ

■★ぎっくり腰★

骨折や病気など特別な原因がないのに、急に腰が痛くなるのが、ぎっくり腰だ。
腰をひねったり反ったり、かがんだりする動作や、同じ姿勢で、長時間過ごすなど
した後になりやすい。筋肉や筋膜、靱帯が、ねんざや筋違いを起こしている状態だ。
痛みの原因は、背骨を中心にした組織以外に背中側にある臓器の病気が関係することもある。
1週間ほど安静にしても、痛みが減らなかったり悪化したりしたら、
整形外科の専門医を受診した方がいい。急に腰が痛くなったとき、ささいなきっかけだったとしても、
とるに足らないものとは限らない。がんの治療やステロイド薬での治療を長く受けていたり、
栄養不足だったりすると、骨がもろくなっていることがある。その場合、ふとんの上げ下ろしなど
ちょっとした動作でも骨折しやすい。以前にがんを経験していたら、腰椎に転移している可能性もある。
発熱があれば背骨が菌に感染し炎症を起こしていることも考えられる。下半身の感覚がなくなったり、
歩けなくなったりした場合は、神経が通る管が圧迫されて狭くなる「脊柱狭窄症」や、
椎間板ヘルニアなどの病気が考えられる。MRI検査を受けた方がいい。ぎっくり腰の確実な予防法はない。
だからせめて、ぎっくり腰になりにくく、なっても痛みを長引かせないようにしたい。
普段からできることは、まずウオーキングをおすすめします。普段より少し大股で、腕を大きめに振り、
汗ばむくらい歩く。涼しい時なら20分ほど、暑い日なら5分でもいい。
ストレッチや腹筋と背筋の強化も有効だという。ストレッチは、仰向けに寝た状態で膝を抱え、
背中を伸ばしたり、腹ばいになって上半身を起こし、おなかを伸ばしたりする。
10~20回が目安だ。腹筋は、膝をたてて仰向けになり、おへそを見るようにして、5つ数えよう。
体は起こしきらなくていい。背筋は、おなかに座布団を挟んで横ばいになり、
あごを浮かす感じで軽く反らす。こちらは、5〜10回ずつが目安だ。椅子に座ったまま、
背もたれに寄りかかる手前の姿勢で止めたり、背もたれを背中で押したりして、腹筋と背筋を
鍛える方法もある。主としてお年寄り向けではあるが、会議中にこっそりやるのもお勧めだ。


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