クリニックからのお知らせ

■★首の痛み、原因と予防策は★ ?
日本人の4分の3は首の痛みに困った経験がある。
成人なら数キロはある頭を首は常に支えている。
これだけでも相当な負担だが、後ろにねじったり、左右に振ったりと、
激しい動きにも耐えなければならない。特に日本人は体格の大きい日本人などと比べて
体重に占める頭の重さの割合が大きいため、首に負担がかかりやすい。
細い首には、骨、血管や脳から全身に伸びる神経の束が集まっている脊髄、
食道や気管などがあるためどこに問題が起きても痛くなりやすく、
体への影響がとても大きい。むちうちや転倒による首の反りすぎなど、原因がはっきりしていて
急に痛み始めた場合は、医師に薬を処方してもらい安静にしていれば、二週間ほどで
日常生活に復帰できる。だが、長く続く痛みはどこからくるのだろう。
まず首の仕組みを見てみよう。首の骨は一本ではなく、七つの骨が重なっている。
骨と骨の間には、クッションの役割を果たすゼリー状の椎間板が挟まっている。
弾力のある椎間板が衝撃を吸収することで、首は前後左右柔軟に動くことができる。
慢性的な痛みの原因は、この椎間板が老化したり、激しい負荷を受けたりして薄くなり、
クッションの役割を果たせなくなっていることが考えられる。
椎間板の働きを補おうとして骨が変形した結果、トゲ状の突起物ができる病気を
変形性頸椎症、水分を失い硬くなった椎間板が外部からの衝撃などで飛び出してしまう病気を
頸椎椎間板ヘルニアという。いずれもトゲが神経の束を刺激したり、椎間板が
神経を圧迫したりすることで、首や肩、背中などに痛みやしびれを招く。
痛みを放っておいてトゲが大きくなると手の指や下半身まで痛みが広がったり、
尿が出にくくなったりすることもある。早めに医療機関で診察を受け原因を調べたい。
治療は、軽症のうちならあごと後頭部にバンドをかけて上へ引っ張るけん引療法や、
入浴や温湿布などで患部を温めて新陳代謝を高める温熱療法を組み合わせることが多い。
また鋭い痛みが続く場合は、がん、リウマチや狭心症など別の病気もあるので要注意だ。
椎間板は成長が止まる20歳ごろからだんだん厚みを失っていく。老化を防ぐ方法は今のところない。
だが、日常のちょっとした心がけで痛みを予防できる。
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