クリニックからのお知らせ

■★繊維筋痛症★ ?
現在の診断ガイドラインは、米国リウマチ学会の基準をもとにしている。原因不明の痛みが
全身に3か月以上続くケースで、首や肩など18カ所の基準となる箇所を、やや強く押す。
11カ所以上に痛みがあれば繊維筋痛症と診断する。これに加え、患者自身が記入する問診票を
活用する取りくみもある。過去1週間で体のどこが傷んだか、痛み以外の全身症状が
どれくらいあったかをもとに点数化する。症状に合わせた治療方針も立てやすくなる。
この方法が診断の支障にどの程度、役立つか調べている段階だ。治療は薬物療法が中心。
症状に応じて適切な薬を選ぶ。今年の6月には米製薬大手ファイザーが開発した帯状疱疹などの、
痛みを抑える薬「リリカ」が、線維筋痛症にも使えるようになった。
線維筋痛症という病名で処方できる薬で、「めまいなどの副作用に注意する必要がある」
痛みをうまく抑えるための選択肢が増えた。このほか、塩野義製薬と日本イーライリリーも抗うつ剤
「サインバルタ」を、この病気に使えるよう臨床試験を実施中だ。線維筋痛症は、医師の間でも
知名度が徐々に上がっており、従来より治療に取りくみやすい環境が整いつつある。
体の異変を素早く察知して治療に取り組めば、痛みがかなり軽減され日常生活を取り戻せる
ケースもまれではなくなった。症状が改善しない難病ではなく、対処できる病気として黎明期を迎えた。
一方、他の病気とはっきり区別するのに
現在の診断方法はまだ不十分だと指摘する専門家もいる。精神面の問題から全身の痛みが起こることもある。
線維筋痛症をはっきり見分けられるようにする必要がある。病気に限らず痛みに悩む患者は多い。
適切な治療ができる体制の整備や、発症メカニズムの解明なども欠かせない。

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