クリニックからのお知らせ

■★潰瘍性大腸炎★ ?
炎症がひどい重症患者向けの薬も増えている。従来は副腎皮質ステロイドなどを
使用していたが、移植用の免疫抑制剤タクロリムス(商品名プログラフ)が09年、
抗体薬インフリキシマブ(同レミケード)が10年にそれぞれ使えるようになった。
ステロイドは効果が高いものの使い続けると骨粗鬆症など副作用が出やすい。
量を減らして繰り返し使う患者も多いが中途半端な量を使い続けるのではなく、
十分量を短期間使用して、効かない場合には新しい薬などに切り替えていくべきだ。
インフリキシマブなどを使うと、炎症などが早期に治まりやすい。
入院期間が短くなり、外来治療で済む例も増えている。重症でも薬をうまく使えば
寛解まで持っていける可能性が出てきたという。別の新薬の臨床試験(治験)も進行中だ。
ただ、症状がさらに重かったり、薬でなかなか改善せず再発を繰り返したりする場合などは、
大腸を切り取る外科手術も選択肢に入ってくる。手術後のQOLは高い。
手術は大腸をとり小腸と肛門をつなぐ。小腸に水分吸収や便をためるなどの大腸機能を
持たせる。排便の回数は少し多くなるが、食事や運動に制限はなく、普通の生活が送れるという。
日本で手術を受けるのは患者の約5%と少ない。潰瘍性大腸炎は従来、
一部の専門家だけが診ていたが、患者の急増で診療所などで治療を受ける人も増えた。
一部で薬の使い方などで混乱が生じているため、厚生省難病研究班は一般の医師向けに
最新の治療方針などの情報提供を進めている。また、患者は大腸がんのリスクが上がると
されており、状態が安定しても内視鏡検査を定期的に受けることを忘れないでほしい。
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