クリニックからのお知らせ

■★痔★
生活習慣の乱れなどが原因で起きるお尻の病気。
患部を見られるのが恥ずかしいという理由で受診をためらう人が多いが、
放置すると症状が悪化することもある。痛みや出血にはがんなどのリスクも含んでいる。
患部を切らずに薬剤を注射するなど、治療の選択肢が広がっており、
専門家は早めに受診するように呼びかけている。痔は大きく3種類に分かれる。
痔核のほかに、肛門の出口付近が切れて起きる裂肛(切れ痔)と、お尻に穴が開いて膿が出る
痔ろうがある。このうちの患者が最も多いのが痔核。肛門を閉じる働きをする
柔らかなクッション部分が大きくなり、こすれて出血したり、肛門の外に脱出するようになったりする。
クッションの部分は血管が網の目のように集まっており、排便時のいきみなどで繰り返し
負担がかかることにより、周囲の指示組織が弱って緩むことが原因と考えられている。
クッション部分は肛門を閉じるのに役立つ大切な部分。必要以上に傷つける治療はしない傾向が
強まっている。手術するのは基本的に、脱出を繰り返したり出血したりして日常生活に
大きな支障が出ている場合だ。軽度なら日帰り手術も可能だが、通常は安静や経過観察のために
数日の入院が必要となる近年はさらに患者の負担が少ない注射療法が普及してきた。
患部に薬剤を注入して硬化、縮小させる。薬剤の名称からALTA(アルタ)療法と呼ばれ
外来で済む。痛みが軽く、社会生活への復帰も早い。
日本での導入は2005年。現在は年間4万人、累計で25万人以上が治療を受けたとみられる。
ただ進行して飛び出たままの痔核や肛門の外側にできる外痔核には向いてない。
切除手術による根治と比べて再発率がやや高いなどの難点があり、手術と組み合わせるなどの
手法も試されている。治療法は症状や進行度に応じていろいろな選択肢がある。
まずは専門家の病院で適切な診察を受けることが必要。
排便の際、わずかに出血するなどのトラブルは誰しも経験があるので軽視しがちだが、
慢性化すると肛門の機能そのものがダメージを受けかけない。
悪化すればそれだけ治療も難しくなる。異常を感じた場合は早めの受診が大切だ。
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