クリニックからのお知らせ

■★大動脈瘤★ ?
大動脈は胸から横隔膜を通って腹部に入り、へその下あたりで左右に分岐する。
瘤(コブ)は大動脈の様々な場所にできる。胸部、腹部、この2つにまたがる場合は
胸腹部の大動脈瘤となる。血管壁は3層構造になっているが、瘤ができた壁の構造で真性、
仮性、仮離性に大別できる。瘤の形でも2つに分かれる。瘤ができる主な原因は動脈硬化だ。
血管壁がもろくなり高血圧の影響で瘤ができる。直径2〜3センチメートルだった大動脈が
1.5倍以上に膨らんでしまう。それが限界を超えると破れる。
動脈硬化は年齢とともに進むので、誰にでも起こりうる。患者では70〜80代が中心で
男性が女性の約4倍。厚生労働省の調査によると、この病気による年間の死亡者数は1万5千人という。
発症すると病院に運び込まれても約半数が亡くなるといわれるほど致死率が高いが、
大動脈に瘤ができても自覚症状はまずない。胸部の一部に慢性的な瘤があると声がかすれる場合もあるが、
限られたケースだ。大半の患者は破裂直前に厳しい痛みに襲われる。破裂したら大出血を起こし
ショック状態になることもあり、非常に危険だ。そこで重要なのが破裂する前に治療を優先すること。
健康診断や人間ドックなどで瘤が見つかる例も多い。エックス線検査で疑いがあり。
コンピューター断層撮影装置(CT)などで詳しく調べたら特定できたといった具合だ。
瘤が大きくなるほど破裂する危険が高まる。このため、瘤が見つかったら定期的に検査するなどして
治療するか判断する。家族歴にもよるが胸部で5センチメートル以上、胸部で4センチメートル以上が
目安という。医師が患部の位置や形、周囲の状況なども考慮して決める。
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