クリニックからのお知らせ

■★高いコレステロール★
太っていないのに、健康診断のたびに「総コレステロール値が高い」と
指摘されることはありませんか?生まれつきコレステロール値が高い病気があるので、
診断を受けるなど注意が必要です。若くして心筋梗塞を起こす人の多くは、
生まれつきコレステロール値の高い遺伝性の病気のことが多い。
遺伝的にコレステロール値の高い病気は「家族性コレステロール血症(FH)」
と呼ばれる。約500人に1人、全国には約30万人いるとみられている。
幼少のころからコレステロール値が高いため、若いうちに動脈硬化が進む。
その結果、通常より若いうちに心筋梗塞や狭心症といった冠動脈疾患になる恐れがある。
冠動脈疾患が起こるのは、男性が平均68歳、女性が73歳だ。ところが、
循環器病センターで診療しているFH患者約450人では、通常より
平均15〜20歳も若い時期に冠動脈疾患になっていた。大切なのは早く診断を受けること。
FHと診断されたら、兄弟や子供さんら血のつながりのある家族にも
検査を受けるように勧めてほしい。それが、冠動脈疾患による突然死の予防に繋がります 。
成人になってから診断された場合は、すぐに薬で総コレステロール値を下げると同時に、
定期的に冠動脈などの動脈硬化の進行具合のチェックを受ける。同時に、禁煙や食事、
運動など生活習慣を改善する。未成年で診断がついた場合は、まずはコレステロールを
上げない食事や運動を習慣づけ、たばこの害についてしっかり教える。FHと診断されても、
悲観的になる必要は全くありません。定期的に専門医の治療を受け、生活習慣に気をつけていれば、
仕事や日常生活に支障はありません。FHの原因は、善玉コレステロールの分解に必要なたんぱく質の
遺伝子の変異だ。遺伝子のDNAは両親から受け継いだペアになっているが、FHの大半の人は
ペアのうち片方に変異がある。双方に変異があると症状が重篤で、透析でコレステロールを
除去しなければならない。重篤なFH患者は全国で120人。国の難病に指定されており、
医療費は公費負担だ。

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