クリニックからのお知らせ

■★RSウイルス★
赤ちゃんにとって、インフルエンザに負けず劣らず、警戒すべき感染症が
RSウイルス感染症です。今季は流行の立ち上がりが早く、すでに9月初旬の時点で、
例年の11月並みの広がりをみせ始めた。秋から冬にかけて増えていくため、
今季は注意が必要だ。RSウイルスは2歳までにはほぼすべての赤ちゃんが感染する。
ありふれた感染症で、成長すると軽い鼻かぜぐらいで済むことが多い。問題は赤ちゃんに感染した時だ。
小さいうちに感染するほど、重病化しやすくなる。気管支や肺などの「下気道」に症状が出やすく、
気管支炎や肺炎の原因になる。症状は発熱、鼻水、せきと、かぜやインフルエンザと大きく変わらないが、
ゼーゼーと苦しそうな呼吸をしている時は注意が必要。呼吸の苦しさから母乳やミルクの
飲みが悪くなったり、眠りが悪くなったり。赤ちゃんで比べれば、インフルエンザよりも
入院の患者数が多いという報告もある。熱の高さにとらわれがちだが、RSウイルス感染症は、
熱が下がった後に呼吸が苦しくなるなど、症状の悪化がみられることもある、
熱の有無に関係なく、苦しそう呼吸や表情に注意してほしい。インフルエンザでは
タミフルなどの治療薬があるが、RSウイルスにはないため、呼吸管理などの対症療法が中心になる。
もともと肺や心臓に病気があったり、早産で低体重で生まれたりした赤ちゃんのためには、
予防のための注射薬がある。大人が赤ちゃんにうつさないように注意してという。
インフルエンザの流行が始まれば、マスクや手洗いなどの予防意識が高まるが、軽い鼻かぜぐらいでは
そこまで働きにくい。RSウイルスの流行が既に始まっていることを頭に入れ、
赤ちゃんがいる家庭では、大人や兄弟に風邪症状があれば、感染源となるせきやくしゃみが赤ちゃんに
かからないようにする。赤ちゃんに触れるときには手洗いなどを徹底したほうがいい。
赤ちゃんのときのRSウイルス感染がその後のぜんそく発症リスクを高めるのではないか、
という報告が最近注目されている。いずれも誰もが感染するウイルスとはいえ、小さな赤ちゃんの時の感染を
できるかぎり避けることが重要です。まずはインフルと同じように予防意識をもつところから始めたい。
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