クリニックからのお知らせ

■大腸がん
大腸は部位によって盲腸、結腸(上行、横行、下行、S状)、直腸と呼ばれています
がんの発生頻度が最も高いのが直腸、次にS状結腸で、この2つの部位のがんが
大腸がん全体の7〜8割を占めています。
大腸がんも、他のがんと同様に、早期には自覚症状がありませんが、直腸やS状結腸にできたがんが進行してきたときの代表的な症状は「血便」です。血便は痔でも見られますが、痔は肛門からの出血なので便に付着している血液も赤く、真っ赤な血がポタポタと便器に落ちることもあります。
一方、大腸粘膜にできたがんによる血便は、便に暗赤色の血液や粘液が付着していたり、
便に血液が混じったりします。
いずれにも血便が見られたら、がんの早期発見のためにも速やかにかかりつけ師に相談してください
進行がんでは、ほかに腹部膨満感(おなかが張る)、残便感、便が細くなる、腹痛、下痢や便秘を繰り返す
便通異常、腹部のしこり、がんからの出血による貧血などが見られることもあります。

大腸がんの一次検診は問診と便潜検査です。

わが国の大腸がん検診で用いられている便潜血検査は、
免疫法と言ってヒトへのヘモグロビンだけに特異的に反応する抗体を用いているため、
食事制限の必要がなく、感度も高いとされています

【大腸内視鏡検査】
肛門から内視鏡を入れ、先端についたレンズで全大腸の内部をくまなくモニターに映し出して観察し、
ポリープやがん、炎症などを発見します。

【注腸造影検査】
肛門からバリウムと空気を注入し、X線撮影を行います

大腸がんは、乳がん、前立腺がんとともに欧米型のがんの一つと言われ動物性脂肪摂取量の増加、
肥満、運動不足などとの関連が指摘されています。今後も増加することが予想されおり、
無表情の時期に発見することがますます重要になってきます。幸い検診が有効ながんで、
早期がんの多くは、がん検診や人間ドックなどの便潜検査で見つかっています。
小さながんであれば、開腹手術をすることなしに内視鏡で切除することができ、完全治癒が期待できます。
便を採取して持参するだけの簡便な検査ですから、おっくうがらずに年に一度は受けましょう。
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