クリニックからのお知らせ

■★インフル薬★ ?
インフルエンザの流行が始まった。治療薬は口から飲むタミフルや吸い込むリレンザが中心だったが、
ここ数年、国内産での点滴薬のラピアクタや吸入薬のイナビルが登場し、選択肢が増えた。
上手に使い分けようという試みも進んでいる。日本感染症学会の提言では、肺炎などを
伴う重症例にはラピアクタかタミフルの使用が勧められている。口から吸いこむタイプの
イナビルとリレンザでは、吸入がうまくできないと、効果が薄れる恐れがある。
ラピアクタと同じく10年に発売されたイナビルは1回の吸入で済み、薬の使い忘れを
防げるメリットがある。ただ吸入に失敗すると十分な効果が得られない。リレンザは1日2回、
5日間吸入するため、その点での効果は得やすい。4薬とも、細胞から放出されたウイルスが
全身に広がるのを防ぐ。熱を早く下げるなどの効果があるが、発症して48時間以内に服用する必要がある。
それぞれに下痢や吐き気などの副作用が出ることもある。解熱効果の比較は、日本臨床内科医会の
インフルエンザ研究班が調査を続けている。昨シーズンは、A型(H3N2)261例の平均の解熱時間は
27〜28時間と4薬とも大差なかった。B型81例ではタミフル、イナビルは37〜38時間に対し、
リレンザは31時間とやや早い傾向にあった。解熱効果に大きな差はない。使い方に違いがあり、
どの薬が最も適しているのか、医師とよく相談して選んでほしい。抗インフル薬は、治療だけでなく、
インフル集団感染への予防にも期待されている。
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