クリニックからのお知らせ

■★薬物アレルギー★
薬物は人類が発明し、発展させた素晴らしい科学だといえる。しかし、この薬物が時には本来の動きや
効果効能とはまったく違う作用を起こすことがあり、命を脅かすこともある。薬物の副作用は、
本来その薬物が持っている働きである薬理作用から推測できる反応と、通常の薬理作用から
推測できないものがある。後者は投与された人の素因や素質によって反応が表れる「薬物アレルギー」で、
免疫機能が崩れ、呼吸器が働かなくなるなど、呼吸器が働かなくなるなど、その反応は非常に怖い。
薬物アレルギーの反応は4つの型に分類される。I型はじんましんやアナフィラキシーショック、
気管支ぜんそくなど、?型は溶血性貧血、血小板や白血球の減少など、?型は過敏性血管炎、血清病型反応、
?型は接触性皮膚炎、肝障害。さらに反応が不鮮明な紅斑型皮疹や固定薬疹などがある。
とりわけ重篤な皮膚粘膜眼症候群はスティーブンス・ジョンソン症候群や中毒性表皮壊死症などと呼ばれる。
皮膚が真っ赤に腫れあがって高熱を伴い、皮膚呼吸もできなくなり死に至ることがある。こうした皮膚症状を
真菌症の合併と勘違いする医師もいる。市販薬の風邪薬やドリンク剤など飲んで、湿疹や発熱、かゆみや吐き気、
全身のだるさなど症状がどんどん増えたり、状態が悪化したりする場合は、医療機関で何をいつごろ服用したかを
報告してほしい。特に初めて飲んだ薬物は多くの人が服用しているものでも必ず報告するのがよい。病院で処方された
抗生剤や抗てんかん剤、去痰剤も安心できない。一般的には、薬物アレルギーは、原因となる薬物の服用を中止し、
かゆみ止めなどの対症療法をすると数日以内で改善する。状態によっては抗ヒスタミン剤やステロイドを投与することもある。
症状が月単位で継続する場合は、食べ物の中に薬物と同じ物質が混入していることがある。例えば豚肉やミルクなどまれに
抗生物質が含まれていたり、パンや菓子保存料も含まれていたりする場合があるこうした薬物に対する過剰な反応は、
幼児など敏感な子供たちに多いが、大人にも起こる病気であり、注意が必要だ。
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