クリニックからのお知らせ

■★抗血栓薬も内視鏡検査や抜歯時、飲みながら可能★
脳梗塞や心筋梗塞を起こさないよう、血のかたまり(血栓)ができるのを防ぐ抗血栓薬。
この薬を飲むと血がとまりにくくなるため、出血を伴う手術を受ける時などは、薬を休むことが必要とされてきた。
しかし、脳梗塞などのリスクを減らすため、内視鏡検査や抜歯、白内障手術では、飲みながら
治療を受けられるようになってきた。よく知られる抗血栓薬にはワルファリン、アスピリンがある。
心臓の病気で血栓が出来やすい人や、脳梗塞、心筋梗塞を起こしたことがある人などが飲む薬だ。
抗血栓薬を飲んでいる患者は700万人以上いると言われる。飲んでいる人は、出血を伴う手術を受ける時には、
休薬が必要と考えられてきた。最近は、出血のリスクが小さい治療では、薬を休まないようになってきた。
内視鏡による消化器検査や歯科治療での抜歯、白内障手術が対象となる。脳梗塞などのリスクを減らすためだ。
ワルファリンを休むと100人に1人の割合で脳梗塞になるとのデータもある。
日本消化器内視鏡学会などは昨年、内視鏡を使って粘膜を取る生検などの処置を行う時には抗血栓薬休まなくてよい
とする指針をまとめた。それ以前の指針では、出血の予防を重視し、血栓ができるリスクをあまり考えていなかった。
適切な止血管理が医師に求められるようになり、医療安全にもつながると思う。抜歯についても、歯科関連の学会が10年に、
基本的に抗血栓薬を休まずに行う、との指針を作った。海外の研究などで薬を休まなくても深刻な出血は起きず、
安全に抜歯できることが示されているからだ。歯肉を切る親知らずの抜歯など、止血管理が難しい治療は病院の口腔外科で
受けるのが望ましい。人工の眼内レンズを入れる白内障の手術でも、休薬の必要はないと考える医師が増えているという。
切開方法は複数あるが、角膜を切る方法では、問題となるような出血をまず起こらないという。
どんな治療なら、抗血栓薬を止めなくてもよいのか、はっきりしてきた。出血リスクがある大きな手術で休薬せざるを得ない時は、
他の薬剤を用いたり、脱水を避けたりする必要がある。休薬を指示されたら、薬を処方している医師に相談してほしい。
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