クリニックからのお知らせ

■★海外旅行で感染症★
楽しい旅行にするためには、健康が何より大事。特に衛生状態があまりよくないところもある途上国での感染症には気をつけたい。
海外旅行中に起きる症状で最も多いとされるのが下痢だ。水や食事の中に含まれる細菌やウイルスが原因となって起きる下痢で
「旅行者下痢症」とも呼ばれる。途上国に1ヵ月滞在すると2〜6割の人が発症するとの報告もある。生野菜などを避け、火の通った料理を選ぶことで防げる。
水はキャップのしまった市販のミネラルウォーターが無難。市場で果物を買うときも、果実がむき出しのイチゴなどよりは、
皮に覆われたオレンジなどのほうが、より安全性が高いという。1日5回程度の下痢なら、ホテルで休んで様子をみてもいい。
ただ、10回以上の下痢、激しい腹痛、血便があるがある場合などはコレラや赤痢などの可能性もある。また脱水症状になる危険もあり、
医療機関を受診したほうがいい。食べ物が原因の感染症としてはA型肝炎もある。発熱、全身のだるさに加え、黄疸などが出る。
まれに劇症化するケースもある。予防するワクチンもあるので、時間に余裕があれば旅行前に接種することも可能だ。
発熱にも、海外ではいろいろな可能性があることを頭に入れておきたい。特に蚊に引き起こされる感染症には注意が必要。
夜刺された場合にはマラリア、昼刺された場合にはデング熱などの恐れもある。マラリアはアフリカに多く、デング熱はアジアに多い。
いずれも38度以上にの高熱が出る。デング熱は、発熱して3〜4日ほどたつと、胸やおなかに小さな発疹が出て、手足や顔面にも広がる。
マラリアには予防用の内服薬もある。公的医療保険はきかないので、自己負担になる。狂犬病にも注意したい。
2006年には、フィリピンで犬にかまれて感染したとみられる日本人が帰国後に発症したケースが報告された。
発症した場合の致死率はほぼ100%とされていて、注意が必要だ。犬だけではなく、コウモリなどにかまれても感染する恐れがある。
もしかまれてしまったらどうすればいいのか。すぐ傷口を水できれいに洗い流し、医療機関を受診してほしい。
すぐにワクチンなどをうてば、発症のリスクはだいぶ下がるという。現地で受診すると高額な費用を請求される可能性もある。
万が一に備え、あらかじめ、海外旅行保険に加入しておくほうがいい。
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