クリニックからのお知らせ

■★食物アレルギー★ ?

卵や牛乳、小麦といった特定の食品でじんましんや呼吸困難、血圧低下を引き起こす食物アレルギーは乳幼児や小児に多い。
予防には原因となる食物を食べないことだが、あえて口にして症状をやわらげる臨床研究が進んでいる。
最悪の場合、死亡事故にもつながる食物アレルギーいかに克服するのだろうか。健康な体には、病原菌から体を守る
免疫という働きがある。一度病気にかかると、次にまた病原菌が入ってくると攻撃を始める。食物アレルギーは食べ物が含む
主にたんぱく質を外敵と見誤り、激しく反応して自分自身の体を傷めてしまう。免疫がかかわる点で、食中毒や食あたりで
体調を崩すのとは違う。通常は免疫が過度に反応しないように制御がきくが免疫異常で食物アレルギーが起きる。
食物アレルギーの患者は免疫の不調でぜんそくかアトピー性皮膚炎を患っていることが多い。
原因となるたんぱく質は牛乳や鶏卵、小麦と身近な食品に潜む。症状は、かゆみや目の充血、息苦しさのほか、
嘔吐(おうと)や腹痛、意識障害と様々だ。アレルギーの原因となる食べ物は避けるのが基本だが、
病院では逆に食べて克服する「免疫克服療法」の臨床研究取り組んでいる。この療法は、食物アレルギーを起こす牛乳や卵を
限界量を大幅に下回る量から食べ続ける。重い症状が表れる人は1ヵ月入院し、軽い人は自宅で試す。
いずれも、医師の指導の下で実施しないといけない。厳格な管理が必要だ。自己流は、重篤な症状で命を落としかねない。
治療を始めてから1年後の様子を見たところ、患者の8割以上が一定量以上のアレルギー食物を食べても平気になったという。
詳しい仕組みは研究途上だが、過剰な免疫反応を抑える機能を取り戻せたとみられる。臨床研究では治療期間中に急性症状が表れた人もいたが、
症状を抑える成分のアドレナリンを注射したのは150人中8人だった。アレルギーを起こす食べ物を少しずつ摂取していく手法は
これまでも試みられていたが、食べる時間の間隔によっては10〜30%の人で急性症状が出るという。
今後、ほかの施設と協力して効果を見極め、関連学会に働き掛けて一般の治療法として確立したいという。
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