クリニックからのお知らせ

■★膀胱がん★ ?
推定患者数が約6万4千人の膀胱がんは男性が女性の3倍を占め、60歳以上に多い。
大半は内視鏡手術でがん細胞を取り除くことが可能だが、進行した場合は膀胱を全摘出するのが一般的だ。
血尿などの症状がみられる膀胱がんは、内側を覆う組織の表面にできる「表在性」と、
内部深く筋肉層にまで達した「浸潤性」などに分けられる。表在性の場合は死に至る危険性は
ほとんどなく、尿道から特殊な内視鏡を入れて確認しながら先端に付いた電気メスで腫瘍を切除する。
転移や広がりやすい特徴がある浸潤性は、電気メスで完全に切り取るのは難しく、部分切除では
再発の恐れもあるため、膀胱を全摘出するのが一般的だ。筋肉層でのがんの広がりや進行度によって判断する。
膀胱の温存の望む患者は多く、できるだけ希望に沿うように努力する。表在性の膀胱がんは再発が多い。
再発防止のため、結核予防に使われるBCGや抗がん剤を膀胱内に注入する治療が全国で実績を上げている。
一方、膀胱の全摘出手術は、骨盤内のリンパ節のほか、男性は前立腺と精のう腺、
女性は子宮を一緒に摘出する。男性は勃起不全になる可能性が高く、射精もできなくなる。
尿を輩出する尿路の再建手術も必要で、再建後は腸閉塞などの合併症が起こる恐れや排尿管理など患者は
大きな負担を強いられることもある。全摘出手術は、「再発を含めて全体の1〜2割」という。
浸潤性のがんでも膀胱を温存しようと、放射線照射や内視鏡手術を組み合わせた治療に取り組んでいる。
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