クリニックからのお知らせ

■くすりを正しく使うために2
Q:くすりにはのみ薬や注射剤など、いろいろなタイプがあるのはなぜか?

病気や症状によって、くすりに対するニーズが異なります。そこで治療方法の選択肢を
広げるために、さまざまなケースに対応できるよう、
いろいろなタイプのくすりがつくられているのです。

*くすりには大きく分けると、のみ薬、注射剤、坐剤、貼り薬・塗り薬などがあります。

【のみ薬】このうち錠剤、カプセル剤、顆粒剤は、「のみやすく」「携帯に便利で」「保存もしやすい」ということから、よく使われています。

【注射剤】注射剤には即効性があります。たとえば静脈注射の場合、血液に入って1〜3分で患部に届くので、
のみ薬(15〜30分程度)よりずっと速く効果を発揮します。

【坐剤】坐剤は肛門から入れて使うくすりです。くすりの成分が直腸から吸収されるので、
のみ薬と違って胃酸なぢの影響を受けにくく、効果が速く発揮されます。

【貼り薬】塗り薬:貼り薬や塗り薬は、くすりの成分を皮膚から吸収させます。
湿布薬や軟膏のように打ち身・捻挫や皮膚疾患の治療に使われているものに多くみられます
このように、くすりは体内に入れて効果を発揮させるために、さまざまな工夫を凝らした形状が
開発されています。さらに、求められるニーズに応えるため、
新たに形を変えて開発されるケースもあります。代表的なものとして、
狭心症の発作に使うニトログリセリンがあげられます。
また、腸溶剤のように、胃酸で分解されやすいくすりの表面をコーティングして、胃で分解されないようにして
腸まで到達させ、腸で初めて溶解し、吸収させるように工夫した剤形もあります。

また、速く効かせたいくすりや消化管で分解されるくすりは注射剤にして、
皮下や筋肉・血管内などに注入するようにします。

このようにくすりの形やタイプには、それぞれの目的と意味があるのです。
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