クリニックからのお知らせ

■★パーキンソン病の新薬★ ?
手足が震えたり動作が緩慢になったりするパーキンソン病は、進行すると歩き方が
ぎこちなくなり、日常生活にも支障をきたす。根本的に治す治療法はないが、症状を
できるだけ長く抑える新薬の登場が相次いでいる。従来とは作用の仕方が違う薬が世界を
先駆けて日本で使えるようになり、治療の選択肢も広がってきた。ただ、薬の効き方や症状の
個人差が大きいことも同病の特徴だ。自分にあった治療ができるよう主治医とじっくり相談したい。
新薬とは5月に発売されたイストラデフィリン(商品名ノウリアスト)。ほとんどの患者が使っている
基本の薬「L−ドーパ」とは違う物質を標的にして症状を抑える。従来薬を増やしたくても副作用の
懸念で増やしにくかった患者に使いやすいだろう。パーキンソン病は脳の黒質という部分で、
運動の指令にかかわる神経伝達物質ドーパミンを作る神経細胞が減って起こるとされる。
患者の9割は原因不明。50〜65歳での発症が多く、国内の患者数は約15万人。
高齢になるほど発症しやすくなるため、患者数も増えている。治療は、ドーパミンを補充する
「L−ドーパ」の服用が主体。よく効く薬だが、何年か使い続けると効果の持続時間(オン)が
短くなり、効果が切れて動きにくいなどの症状が出る(オフ)時間が出てくる。服用量をやすと、
自分の意思とは無関係に手足が動くジスキネジアという症状が出やすく増やすのは限界がある。
このためドーパミンの働きを補うドーパミンアゴニスト製剤を併用することも多いが、
効果を持続させるのは限度があり、幻覚などの副作用の心配も出てくる。治療期間が長くなると
多くの患者は1日に何度かある薬の効果切れに悩まされる。怖くて外出を控えたり、夜間や早朝に
トイレに間に合わなくなったりするなどで困る患者は多いのが現状だ。
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